2019/01/22
チェンマイでタイの人たちと関わってる間に、知ったことです。
タイにはかなり多くのミャンマー人が移民してきて働いていますが、タイの人たちのミャンマー人に対する目線は冷たいものがありました。
日本に働きに来てたミャンマーの人たち
私が大学生の時に働いていた釜飯屋さんでは、ミャンマー人のスタッフが三人いました。
彼らは普通に日本語を話し、そのうちの一人はなんとミュージシャンでもありました。
一つの家に、何人もで住んでいるという話を聞いたり、彼らの話には当時の私はかなり衝撃を受けましたが、今思うと私があの頃接してたミャンマー人はかなりお金持ちの部類だったのです。
日本に来れるということ自体お金持ちですし、もうかなり昔の話ですが、「100万円貯めたら立派な家をミャンマーに建てることができるんだ」
と彼らは嬉しそうに話してました。
そして実際にミャンマーに帰り、家を建てて車も買って良い暮らしをしてるという話を風の噂でききました。
当時は、SNSやメールなども無い時代でミャンマーに帰った後の消息は、私には分からなかったのですが、別の居酒屋さんに努めてたミャンマー人ネットワークの友人からそんな話を聞いたのです。
ミャンマーに毎月仕送りをしながら、結構飲みに行ったりもしてましたが、それでも家を建てたり、車を買ったり快適な暮らしができるようになった友人たち。
日本に来るためには、借金をしてそれなりのお金を使ってきたようですが、それでも日本に来るための片道切符を手に入れることができた彼らは、ラッキーですよね。
タイに労働しにくるミャンマーの人たち
一方、タイにはミャンマーからかなり多くの人たちが労働者としてやってきています。
ニュースでも取り上げられたりしますが、ミャンマー人にはタイ人が所有する「市民カード」のようなものを与えられなかったり、労働の賃金も安かったりします。
タイで労働をするためには、ピンクカードと呼ばれる労働許可証のようなものが必要ですが、このピンクカードにしても色々とタイとミャンマーの間では問題が絶えないようですね。
ミャンマーの労働者の賃金は、タイ人労働者の賃金の3分の1程だと言われています。
それでも、自国ミャンマーで働くよりもタイで働いた方がお金を安定して稼げるんだそうです。
労働許可証がないと、警察に目を付けられたりもします。
また、ミャンマー人労働者を雇う雇い主の方も迷惑をこうむったりする場合もあったりするんですね。
タイに労働しにくるミャンマーの人たちの暮らし
タイで働くミャンマーの方々は、大抵貧しい暮らしをしています。
タイでは仕事にありつけると言っても、語学が達者じゃないとそれなりの仕事にはつけません。
工事現場だったり、屋台だったりで働く事になります。
屋台で働くミャンマー人の子は、文字も読めずに英語も話せずに苦労しています。
ミャンマー料理屋さんでミャンマー語の字が書いてある文字すら、彼らは読めない場合も多々あるのです。
ミャンマーという国は、まだまだ教育に熱をかけられるそんな国ではないのです。
勉強するなら働かなきゃと、目先の事しか見れない発展途上の国なのです。
そんな彼らの暮らしは、長屋のような家だったり、ボロボロの掘っ立て小屋のような家に住んでたりします。
大昔の日本を思わせるような、そんな暮らしをしています。
犬がいて、その犬はそこの集落のみんなの犬で、食事を分け合って食べてたり、キッチンは集落の中で共同で使われていて、そんな長屋の家に住んでたりする事が多いようです。
長屋の家は、1500バーツ(4500円)から2000バーツ(6000円)程で借りることができます。
チェンマイ市内から少し離れたら、もう少し安くなるかもしれません。
家族総出で働いても、お金が殆ど残らないというのが彼らの暮らしだということを知り、かなり衝撃的でした。
工事現場で一日働いてお給料が200バーツから多くて300バーツだとか。日本円にして600円~9000円の間です。
夫婦で働いても、頂けるお金は400バーツでそこから屋台で購入する食事や飲み物などを引いて行くと、本当にお金は残らないんだということがわかります。
工事現場の仕事は、ちゃんと食べないとやっていられませんので、きちんと食事をしなければなりません。
そして、今日はコーヒーが飲みたいなと思ってコーヒーでも買ってしまえば、二食屋台で食べてコーヒー代金に使ったとすると、日給の半分程が無くなってしまうということにもなります。
その他にも、朝ご飯もあるでしょうし、家賃にまわす分を考えると本当にお金って全然残らないんだと思われます。
光熱費もかかりますし、携帯もみんな持ってますし…。そしてバイクがないと行動が難しいのがチェンマイです。
子供がいれば、さらにお金もかかります。
もちろん、こんな方々ばかりではないはずですが、大半がこのような状況で生活しているのではないでしょうか?
タイで働くミャンマー人マッサージ師
その時その時によって、私たちはマッサージ師を使い分けてますが、家から最も近いマッサージ屋さんで指名してるミャンマー人のセラピストがいます。
その子は、産まれたばかりの小さな子を抱えながらマッサージの仕事をしています。
ある時から、「今日は休みだよ。」と言われるようになりました。
それまでは、ずっといたはずなのに。
それでも何度か指名を繰り返していると、マッサージ店のオーナーから「○ちゃんは、ミャンマー人だから警察にミャンマーに帰れって言われて帰ったんだよ。」
なんて話を聞きました。
そして、もう警察が怖いから働けないよ。と。
恐らく、労働許可証なしで働いていたのが警察にばれたのでしょう。
どういういきさつでばれたのか分かりませんが。
タイなどでは、妬みなどから警察にチクったりする事も多々あるようです。
ミャンマーとタイは国境が隣り合わせで、イミグレでお金を渡せばタイに入国できるなんて言われてたりします。
実際に、そのようなルートでタイに入国してるミャンマー人も大勢いるようです。
タイの人たちのミャンマー人に対する目線は、本当に冷たいものがあります。
何かあった時に、警察もミャンマー人側をあまり擁護したりはしないようですね。
どことなく、人を馬鹿にしたような、そういう態度をタイの人たちは取るんだ…ということを知り、ショックを隠せませんでした。
人を見た目や階級などで判断する人が多い、そして、それを表に出す人が多いということ、タイの人たちの私が知らなかった部分がどんどん浮彫になってきました。
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